会社を設立して1年経過してみえてきたこと

2012年3月23日で会社を設立して1年が経ちました。

株式会社 aguuu を設立するまで」を書いてから決算処理までにつまずいた所をツラツラと。

給与額を決める

まずは給与額を決めます。

「最初は給与を少なめにして所得税等の支払いを安くして、利益が出始めたら給与額を上げよう。」と考えていたのですが。。。

しかしここで問題発生。役員の報酬は定期同額給与である必要があります。

つまり期の初めに役員給与はこの位と決めないといけません。

正確には期中に役員報酬を変更する事はできるのですが、増加分を損金として認められなくなります。(つまり最後の法人税などで沢山もっていかれる)

創業間もない時期には1年の利益の目処が立ちにくい為、いくらが妥当なのか難しところ。

強気で多めの給与にすると給与額に応じて変動する所得税等を多く払う必要がある。これは給与が払えなくても支払う必要があります。

だからと言って給与額を少なくすると利益が出た場合に決算時に法人税を多く払う必要があります。

結構悩みましたが、最終的には最低でもこの位は給与としてもらわないと生活できないというボーダーラインを引いて決定しました。

社員への給与支払いはいつ変更しても損金として認めれるのですが、何とも日本の法律は役員に厳しいルールになっています。

厚生年金、健康保険を支払う

給与額が決まったら年金事務所に行って申請を行います。

これで会社の口座から毎月末に給与額に応じた厚生年金、健康保険が引き落とされます。

創業一ヶ月目とかで全く収入が無い状態でいきなり支払いが発生します。

これらの支払いのために使うのが最初に入れた資本金なんですね。

なので資本金を1円でスタートすると帳簿上は役員借入金が発生していきなりマイナスになります。

源泉所得税を支払う

これも毎月支払う必要がありますが、10人未満の小さな会社では「源泉所得税の納期の特例」の書類を提出すると半月に1回まとめて支払う事ができます。

毎月、税務署に行くのも手間なので。

年末調整をする

年末になると分厚い書類と共に郵送されてきます。

全ての書類に目を通して自分で計算することで書類が出来上がります。。。が流石行政の書類です。

文章がわかりにくい。。。orz まる3日間かかりました。

最終的にはやよいの給与計算 12を購入しました。

最初に買った会計ソフトと連動できる方が良いと思います。

給与計算ソフトを使えば簡単に年末調整の書類を作ることができます。初めから買っておけば良かった。

また年末調整と同時期に市の方から「資産一覧を出して」っと書類が届きます。

250万円?だったかを超えない限りには資産に対して税金はかからないので書類を書いて提出します。

決算処理をする

最後の大きな壁です。

結局、私は税理士さんにお願いすることにしました。

創業間もない会社であれば格安で税理士さんがついてくれることもあるので色々と話を聞いてみて自分に合った税理士さんを探してみてください。

ちなみに期中の各種仕訳や処理ですが、ソフトウェア業界は仕入れとか在庫とか余り関係ないので経費計上だけなので比較的簡単でした。

決算処理自体はまだ終わっていないのですが年末調整よりは簡単そうかなっと。

今期は

本業としては、Local searchのアップデートを2回、Help me for iPhoneのアップデート1回、Photopostのリリース、初めてのゲームアプリFingerPKのリリース、クレオフーガさんと協業で作った着信音のリリース4本、受託で作ったiOSアプリ3本と、リリース計9本とアップデート2本とまあまあ頑張ったかな。

そして、Local searchでMA7受賞したりGraph hackで、惜しかったで賞だったり、Help me for iPhoneがとある企業のプロダクトとして採用されたりと嬉しい事もありました。

第二期に向けて

第一期は初めての事ばかりで悪戦苦闘しましたが、大体の流れは分かってきたので今期は税務署などに行く手間を減らすために電子申告にしようかと。

Mac、Windowsの両方で使えるNTTコミュニケーションズ Win/Mac対応 コンビ型・非接触型対応 ICカードリーダ SCR331DIを購入して、市役所などに行って個人認証のカード(500円程度)を作ってもらえば半年に1回の所得税の納付や年末調整、決算処理などが全てオフィスからできるようになります。(これまた行政のソフトがわかりにくいUIな訳ですが。。。)

最初は「受託開発は受けません。キリッ」とか言っていたのですが、何ともご飯を食べるためには。。。ね。

ただ、受託を受けたことでiOS開発の技術力は確実にアップしたし、Rubyも使えるようになったので良かったなっと。

僕みたいに友人が少なくても殆どの仕事を友人経由で頂いて本当に「人の繋がりは大切だな」っと感じました。

ただ、会社を起こした意味は忘れない様に今期は本当にやってみたいことに集中して過ごそうと強く思う今日この頃です。